巻頭言!
貴名門の乙女に恋するを純情の恋と誰が言おうか
裏町の廊屋に住まわす貧しき乙女に恋するを
不情の恋であろうと誰が言おうぞ
雨降らば雨降る時 風吹かば風吹く時
コツコツと鳴り響き靴音に あぁ あれは
水産大学の学生さんではないかと
胸をときめかすも客の手前
あまた多くの男性に汚されし唇を 今宵もまた
赤きルージュに染めて誰を待つのかネオン街角巷の乙女
酒は飲むべし 百薬の長
女は愛すべし これまた人生無情の喜びなり
胡蝶美人の膝枕 昨夜の未練さらにさらになし
叩く電鍵 硬く握る操舵機
我ら海の子鴎鳥 明日の命と誰ぞ知る
いざや歌わんかな水産逍遥歌
Eins! Zwei! Drei! Sir!